2020年3月末の広義通貨（M2）は、中国で前年同月比10.1％増の208兆900億人民元（約3166兆7900億円）に拡大した。伸びは2月比で1.3ポイント加速。前年同期との比較でも1.5ポイント高くなっている。狭義通貨（M1）は5％増の57兆5100億人民元で、伸びは2月から0.2ポイント高まった。流通貨幣（M0）は10.8％増の8兆3000億人民元で推移している。中国人民銀行が発表した。
　3月末の人民元建て貸出は、12.7％増の160兆2100億人民元。2月から0.6ポイント伸びが加速している。3月の人民元貸出は2兆8500億人民元増加しており、増額分は前年同期より1兆1600億人民元多かった。1〜3月では7兆1000億人民元の増加で、増加幅は前年同期を1兆2900億人民元上回っている。1〜3月貸出増加額の内訳は、家計向けが1兆2100億人民元、企業向けが6兆400億人民元。非銀行金融機関向けは1729億人民元の純減だった。
　3月末の人民元建て預金は9.3％増の200兆9900億人民元で、伸び率は2月から1.2ポイント拡大している。3月中の人民元建て預金は4兆1600億人民元増え、増加幅は前年同期を2兆4400億人民元上回っている。1〜3月では8兆700億人民元の増加で、前年同期を1兆7600億人民元上回る増額だった。
　3月末の社会融資総量残高は11.5％増の262兆2400億人民元。伸び率は2月の10.7％から0.8ポイント拡大した。人民元建て貸出（実体経済向け）は12.7％増の158兆8200億人民元で、2月の12.1％増から伸びが高まっている。政府債券発行額は15.8％増の39兆3100億人民元で、伸びは2月から0.7ポイント加速した。企業債券は17.4％増の25兆2100億人民元で、2月の14.5％増を上回る伸びとなっている。
　2019年第4四半期に銀行が処理した非現金決済取扱件数（手形、銀行カード等を含む）は、51.23％増の958億5800万件と大幅な増加が続いた。金額は0.9％増の969兆5500億人民元と微増で、小口化が進んでいる。うち電子取引（ネットバンキング、テレフォンバンキング等）は件数が621億300万件、金額が654兆9200億人民元となっている。なお、非銀行決済機構（第三者決済を含む）によるネットでの決済処理業務は、件数が28.28％増の2025億1000万件、金額が21.07％増の68兆5700億人民元だった。


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