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  ニュース     2020/11/09 19:00

中国:ライブコマース成長が本格化、20年市場規模は9600億元超 無料記事

 中国で新興ショッピングスタイルのライブコマースが本格的な急成長期を迎えている。米調査会社のニールセンが4日に発表した「中国ライブコマース動向分析レポート」によると、2020年の同売上高は9600億人民元(約15兆円)規模に達する見通しだ。中国新聞網が4日付で報じた。
 ライブコマースとは、インターネット上で一定の影響力を持つ「網紅」(インフルエンサー)が商品紹介の動画をライブ配信するもの。視聴者はリアルタイムで質問やコメントをしながら、商品を購入できるという販売手法だ。
 中国はここ数年で、Eコマース産業が急拡大。オンライン小売取引額と成長率は世界トップにランクインしている。政府統計によると、中国のオンラインショッピングユーザー数は20年3月末時点で7億1000万人に上った。19年のオンライン小売取引額は10兆人民元に達し、小売売上高の25%を占める規模に達している。
 こうしたなか、ライブコマースは18年から台頭してきた。ニールセンのオンライン調査によると、49%の消費者が過去半年間でライブコマースを利用したことがあるという。利用者の性別では、女性が54%、男性が46%。都市別では、すべての都市で一定数のユーザーを持つものの、45%が1・2線都市、55%が3線都市となっている。
 20年にライブコマースの売上高規模が9610億人民元に達し、中国Eコマース全体の10%を占めるとニールセンは予測している。ライブコマースのユーザー数は2億6500万人に達し、ライブストリーミングユーザーの47.3%に相当する見通しだ。
 ニールセンのジャスティン・サージェント中国エリア総裁は「中国における巨大な消費者グループと激しい市場競争環境がC2C、B2Cから垂直電子商取引、越境EC、ソーシャルコマース、O2O、ライブコマースに至るオンラインチャネルの継続的なイノベーションを促進し、より多くの多様性を生み出している」と分析。「ライブコマースはブランドマーケティングのもう一つの選択肢を提供し、将来的に大手ブランドの新たなマーケティングの戦場となるだろう」と述べた。


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