【亜州ビジネス編集部】需要期の夏場が接近するなか、中国各地で電力消費が伸びている。国家電網公司が全額出資する四川省電力公司（四川電網）は21日、今年夏場の電力ピーク値について、5250万kW（過去最多比↑11.7％）を超えるとの見通しを示した。高温の持続と範囲拡大が続いた場合、電力需給はさらに厳しくなると危ぐしている。中国新聞網が伝えた。
　四川省でも今年5月以降、電力需要の伸びが鮮明化している。電力ピーク値が前年同期を上回って推移した。また、6月を迎えて電力消費量は前年同期比で16％拡大しているという。これらの点を踏まえ、夏場の単日電力消費は10億kWhを突破すると予測した。成都市の電力ピーク値は1650万kWに達するとみている。
　過去の夏場最高は、電力ピーク値が4701万kW、単日電力消費が8億7900万kWhに上った。
　四川省政府の指導を順守し、四川電網は6月末までに燃料炭在庫240万トンを確保する方針。夏場の電力需要増に備えるためだ。ただ、足元の在庫は、直近数年の最低水準まで落ち込んでいる。


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