【亜州ビジネス編集部】電子機器の受託製造サービス（EMS）世界最大手、台湾・鴻海精密工業（ホンハイ：2317/TW）がインド南部タミルナド州に構える工場で、米アップルから受託する「iPhone12」の生産が半減しているもようだ。ロイター通信が11日、消息筋情報として報じたもの。同工場では、作業員100人超が新型コロナウイルスに感染。鴻海は作業員に対し、工場への立ち入りを5月末まで禁止したという。

　チェンナイを州都とするタミルナド州は、足元のコロナ感染急拡大で状況が深刻なエリアの一つ。同州では、10日からロックダウン（都市封鎖）が実施されている。

　台湾の調査会社、集邦科技（トレンドフォース）は10日、2021年の世界スマートフォン生産見通しを13億6000万台に下方修正。前年比増加率は当初予想の9.4％から8.5％に引き下げた。インドでのコロナ感染急拡大を受け、アップルや韓国サムスン電子のスマホ生産・販売にマイナスの影響が出るとみられるため。一段の下方修正（増加率8％以下）の可能性もあるとしている。


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