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  ニュース     2021/07/01 19:00

スパコン性能世界500ランキング、中国機種は世界最多186台 無料記事

 【亜州ビジネス編集部】「富岳」が世界頂点に立ったスーパーコンピュータ(スパコン)性能ランキング「TOP500リスト」に関し、「台数ベースでは中国が最多を譲っていない」とする声が聞かれている。中国政府系メディアは6月30日、全世界のスパコン性能ランキングについて、前回比で数自体は減少したものの、世界最多の地位を確保していると説明。中国スパコンが186台に上る点を強調した。2017年11月の公表以来、8期連続の世界最多を独走しているという。
 高性能スパコン生産数の世界ランキングは、聯想集団(レノボ・グループ:992/HK)が首位、浪潮集団(Inspur)が2位、曙光信息産業(中科曙光:603019/SH)が4位で推移した。
 一方、国別2位は米国の123台など。3位以下は日本、ドイツ、フランスなどが続いた。
 中国最上位の「神威太湖之光(Sunway Taihu Light)」は世界4位の93ペタFLOPS(毎秒9京回)以上を達成した。国家並列計算機工程技術研究センター(NRCPC)開発の高性能CPU「SW26010」を採用。NRCPCが構築し、国家超級計算無錫センターに設置されている。
 他方、理化学研究所と富士通が共同開発した「富岳」は、世界トップを再び飾った。HPCG(シミュレーション計算性能)、HPL-AI(AI学習速度)、Graph500(ビッグデータ処理性能)の4部門で3期連続首位を保っている。1秒当たりの浮動小数点演算回数は概算442.01ペタ回(44京100兆回)を記録した。
 科学技術の覇権を狙う各国は、富岳のさらに先を行くエクサ(京の100倍)スケールの次世代スパコンを競って研究。中国、米国、日本などが高性能機の研究を加速している。さらに高性能となる量子コンピュータの開発競争も過熱中だ。



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