【亜州ビジネス編集部】中国の全国人民代表大会（全人代、国会に相当）常務委員会は20日、「個人情報保護法」を可決した。11月1日付で施行する。中国国営メディアの新華社が報じた。
　中国で、個人情報の保護に絞った法律が制定されるのはこれが初めて。新華社は同法の詳細な内容を伝えていないが、昨年10月に発表された草案によると、個人情報の過度の収集、違法売買を禁止するほか、個人データの海外への持ち出しなどが制限される。同法の規定に違反、または規定に基づいて必要な対策を講じていない場合、当局が是正を命じ、違法所得を没収。これを拒否した場合、100万人民元（約1690万円）以下の罰金が科される。違法行為が重大とみなされる場合には、5000万人民元以下、または直近売上高の5％以下の罰金を科され、関連業務の停止・是正を命じられることもある。
　中国では2017年、「網絡安全審査法（サイバーセキュリティ法）」が施行されたほか、今年9月には「数据安全法（データセキュリティ法）」が施行される予定だ。今回の「個人情報保護法」の成立により、ネット業界への締め付けがさらに強化されると見込まれている。


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