【亜州ビジネス編集部】来月21日の中秋節を前に、月餅商戦シーズンが早くも始動している。今年はコロナ禍もあり、多数のメーカーは大型の新商品発表会や予約会を取り消した。オンラインを通じた販売促進会やライブコマースなどに切り替えている。中国消費者報が17日付で伝えた。

　菓子などの業界団体である中国バイコウ食品糖製品工業協会（中バイ糖協）は、「2021年は中秋節と国慶節（10月1日）が10日程度しか離れていない。祝賀ムードが強まるだけに、オンライン消費が後押しされるだろう」と期待。売れ行きを楽観視した。主要商品の価格は80〜200人民元（約1350〜3380円）と平年並みで、中等価格が主流になると予測した。販売額は平年並みだが、人件費や原材料費、物流コストなどが上昇するなか、利益はやや目減りする見通しという。

　中国の月餅販売額は、15年の131億8000万人民元から20年の205億2000万人民元まで拡大した。ただ、増加ピッチは減速しつつある。調査会社の艾媒諮詢によると、今年の月餅市場は成長を持続し、販売額は218億1000万人民元規模に達する見込みだ。