【亜州ビジネス編集部】中国の新車販売市場で、ディーラー在庫の指標に落ち着きがみられている。2021年10月の「自動車ディーラー総合在庫係数」は1.29（販売1.29カ月分相当）で推移。前月（1.24）比で0.05ポイント上昇（＝悪化）したものの、前年同月（1.57）比では0.28ポイント低下した。警戒水準の1.50を5カ月連続で下回っている。中国汽車業界流通協会の産業協調部が10日に報告した。

　ブランド形態別の在庫係数は、高級車・輸入ブランドが0.99（前月比↑0.12ポイント）、合資ブランドが1.31（↑0.05ポイント）、自主ブランドが1.47（↑0.02ポイント）にそろって上昇した。

　在庫係数は、期末在庫量と当期販売量の倍率を表したもの。数値が大きければ大きいほど、ディーラーの在庫圧力が強まっていることを映す。国際的な指標に基づけば、在庫係数が0.8〜1.2の水準にあれば適正。1.5を上回ると警戒ゾーンに入る。さらに2.5を超えると、ディーラーの経営リスクが非常に高まっている状態にあるとされる。


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