【亜州ビジネス編集部】今年5月の輸出入総額は、中国全体で前年同月比11.1％増の5377億4000万米ドル（約72兆円）に拡大した。うち輸出は16.9％増の3082億4000万米ドル。増加率は前月の3.9％から加速し、市場予想（8.0％）を大幅に上回っている。輸入も4.1％増の2294億9000万米ドルに伸び、市場予想（2.8％）を上振れた。前月は横ばいだった。貿易収支は787億5000万米ドルの黒字。海関総署（税関）が9日発表した。

　1〜5月の累計では、輸出入総額が前年同期比10.3％増の2兆5146億8000万米ドルに拡大している。うち輸出が13.5％増の1兆4025億7000万米ドル、輸入が6.6％増の1兆1121億1000万米ドル。貿易黒字は2904億6000万米ドルだった。

　一般貿易の輸出入総額（人民元ベース）は、1〜5月に前年同期比12.0％増の10兆2700億人民元。輸出入全体に占める割合は64.0％となり、前年同期に比べて2.1ポイント拡大した。うち輸出は16.8％増の5兆7100億人民元、輸入は6.5％増の4兆5600億人民元に伸びている。

　相手国・地域別の輸出額（米ドルベース）は1〜5月に総じて拡大。インドが28.9％、欧州連合（EU）が19.5％、韓国が16.9％、台湾が16.0％、米国が15.1％、アセアンが14.1％、日本が3.7％ずつ増加した。半面、香港は9.0％減。アセアンは20年から対中国輸出入額でEUを上回り、中国最大の貿易相手となっている。

　品目別の輸出額（人民元ベース）は、輸出全体の57.2％を占める機械・電気設備の輸出額が1〜5月に前年同期比7.0％増の5兆1100億人民元。うち携帯電話機が2.3％増の3631億6000万人民元、自動車が57.6％増の1190億5000万人民元などとなった。一方、労働集約型製品の輸出額は11.6％増の1兆5800億人民元で、全体の17.6％を占めた。


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