【亜州ビジネス編集部】中国で「半調理品」の市場が急拡大している。中商産業研究院が発表したリポートによると、現在の市場規模は3000億人民元（約5兆4000億円）。今後は年率20％のペースで成長し、6〜7年後に1兆人民元に迫ると見込まれている。経済日報が16日付で伝えた。
　近年、半調理品市場が急拡大した背景には、経済・社会の発展、食習慣の変化、コールドチェーン物流の発達、農業工業化のコスト削減など、複数の要因が指摘されている。中でも最も重要視されているのは、生産・貯蔵・保存技術の向上。品質・安全基準を確立するための生産・検査体制の整備が常に求められている。
　半調理品関連の企業は現在、約1万2000社を数えるが、その大半が中小企業。そのため、製品が単一で標準化の度合いが低く、いかに標準化を進めていくかが課題となっている。
　半調理品とは、農産物、畜産物、家禽類、水産物を原材料とし、補助材を加え、前処理を施した半完成品のことを指す。加工から販売までの期間が長く、冷凍・冷蔵を伴うため、食品の保存性、さらには安全性の面でリスクが高く、栄養分の損失や食品の賞味期限切れ、腐敗の可能性もあるとされる。


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