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  ニュース     2021/11/04 18:00

アリババ「独身の日」今年は低調か、「共同富裕」でトーンダウン 無料記事

 【亜州ビジネス編集部】電子商取引(Eコマース)の中国最大手、阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)が今年実施する「シングルデー(独身の日、双11)」のセールは、これまでで最も低調なものとなる可能性がある。貧富の格差を是正する「共同富裕」を中国当局が掲げ、ネット企業に対する締め付けを強化する中、売り上げを誇示する昨年までのスタイルからの変化が指摘されている。外電が1日付で伝えた。
 アリババは昨年、シングルデーのセール期間を11日間に延長。同社が運営するインターネット通販サイト「天猫(Tモール)」では、累計の総取引額(GMV)が4982億人民元(約8兆8700億円)に達した。GMVは1日間(11日)のみの開催だった19年実績(2684億人民元)を大幅に上回っている。
 ただ、今年のシングルデーでアリババは「緑色」「公益」をアピール。同社のマーケティング担当者は先ごろ、「われわれは純粋なGMVの成長から持続可能な成長へと焦点を移している」とコメントした。今年も最終的なGMVの数字を公表する予定か、との記者団の質問に対し、同担当者は直接のコメントを控えている。
 アリババでは今年のシングルデーセールも昨年同様、1〜11日に実施する。11月11日は1が並ぶため、中国では近年「独身者の日」として定着。「11」が重なることから「双11」とも呼ばれる。アリババは09年、「独りで頑張っている自分にご褒美を」と銘打ち、この日に安売りセールを展開するイベントを大々的に開始した。これが人気化したことをきっかけに、毎年11月11日前後には各種通販サイトが大規模なオンラインセールを展開する。


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