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  ニュース     2022/05/13 18:00

フォーブス世界企業番付、中国工商銀が10年ぶりトップ転落 無料記事

 【亜州ビジネス編集部】米経済誌フォーブスが12日発表した2022年版「世界の有力企業2000社ランキング(グローバル2000)」で、中国工商銀行が2位となり、10年ぶりに首位から転落した。トップ10入りした中国企業は5→3社に減少し、米国(5社)に追い抜かれている。ランキング全体では、金融、不動産、インターネットなどのセクターで順位を落とす中国企業が目立った。
 フォーブスが毎年発表する同ランキングは、上場企業の売上高、利益、保有資産、時価総額の加重平均から割り出したスコアに基づいて作成される。今年の首位はバークシャー・ハサウェイで、前年の3位から躍進した。2〜10位は順に、工商銀、サウジアラムコ、JPモルガン・チェース、中国建設銀行、アマゾン、アップル、中国農業銀行、バンク・オブ・アメリカ、トヨタ。前年に6位だった中国平安保険は17位に転落している。
 金融以外では、不動産、ネット関連の中国企業がプレゼンスを低下させた。不動産では、万科企業が96→197位、碧桂園が140→254位、融創中国が230→462位にランクダウンしている。中国の不動産業界では昨年、融資規制や販売不振によって資金繰り悪化に直面する企業が多かった。また、当局が締め付けを強化したネット関連では、阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング)が23→33位、京東(JD)が101→467位、百度(バイドゥ)が202→418位に転落。一方で、騰訊HD(テンセント・ホールディングス)は29→28位にランクアップした。
 国別では、米国企業が590社でトップ。2位の中国・香港は351社、3位の日本は196社となった。リスト入りした企業の時価総額は計76兆5000億米ドル(約9858兆円)と、前年比で4%減少している。このほか、売上高は20%増の47兆8000億米ドル、利益総額は倍増の5兆米ドルだった。
 フォーブスが03年に初めて発表した「グローバル2000」と現在のランキングを比較すると、その顔ぶれは大きく変化している。第1回でランキング入りした中国・香港企業はわずか43社だった(米国企業は776社)。


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