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  ニュース     2022/03/29 18:00

中国:家電大手がリサイクル展開、22年廃棄2億台以上 無料記事

 【亜州ビジネス編集部】中国の家電大手がリサイクル事業に相次ぎ本格進出する。白物家電大手の広東美的集団(000333/SZ)は28日、老朽化電の回収に乗り出すと発表した。ブランドを問わず、エアコン、冷蔵庫、洗濯機、テレビの回収、新品買い替え補助サービスに着手する。第一財経が29日付で伝えた。

 インターネット予約と系列店舗(全国12万カ所)で回収作業を展開する。外部の正規業者とも連携し、汚染を外部流出させないよう、安全な解体処理体系を確立すると説明した。

 一方、海爾集団(ハイアール)は自社初の老朽家電処理工場を建設中。今年7月の稼働を予定している。実店舗(3万2000カ所)、サービス員(10万人以上)、物流配送センター(100カ所以上)を活用し、全国の2800県・市で回収作業に取り組む計画だ。

 珠海格力電器(000651/SZ)の董明珠・董事長もこのほど、家電の回収体系を構築すべきと発言。安全に使用可能な基準を設けた上で、強制的に廃棄・回収するシステムを組み上げるよう呼びかけた。すでに複数の資源リサイクル基地(珠海市、長沙市、鄭州市、石家荘市、蕪湖市、天津市)を運営している。年間の解体処理能力は家電1300万台以上、自動車9万4000台など。20年の家電処理実績は700万台に上る。

 国家発展改革委員会の資料によると、中国の大型家電保有は足元で合算21億台を超えた。淘汰が必要な数量はその20%に及ぶ。22年の廃棄数量は、少なくとも2億台を上回る見通しだ。

 中国の家電マーケットは伸びが頭打ちとなっている。市場調査会社の奥維雲網(AVC)によると、年間の家電小売販売市場は30年以上にわたって右肩上がりに成長を持続し、18年にピークの8458億人民元(約16兆4100億円)を記録した。ただ、それ以降は停滞し、21年は3.6%増の7603億人民元にとどまっている。22年第1四半期に関しても、事前予想を下回って推移した。


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