【亜州ビジネス編集部】中国の国家核安全局は8日、江蘇省連雲港市の田湾原子力発電所6号機で8月27日に放射線の異常を知らせる警報が作動していたことを明らかにした。係員が調べたところ、実際の放射線量に異常はなく、計測機器の誤作動が原因だったという。国際原子力事故評価尺度（INES）で「レベル0」の事故。同原発で「レベル0」の事故が発生するのは、直近3カ月で2度目となる。界面新聞など複数メディアが伝えた。
　同局によると、田湾原発6号機は8月27日、出力100％に近いフル稼働中、制御室換気ダクトで「空間ガンマ線量率」の異常を知らせる警報が点灯した。中央制御室の換気を緊急用のフィルター経由に切り替えるとともに、送風機を作動させたという。係員が調べたところ、制御室の空気の同線量率などに異常はなく、他の放射線量も正常。計測器の故障による警報の誤作動と判断された。
　田湾原発では5月12日にも、蒸気タービンバルブの異常で原子炉が停止し、「レベル0」の事故と判定された。


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