【亜州ビジネス編集部】四川省の徳陽市中江県で、偽の骨董品取扱企業を立ち上げ、ネット上で会員を募り、金銭を詐取していたグループが摘発された。容疑者は55人に上り、被害者は全国で1500人以上に達する。華西都市報が18日付で伝えた。

　徳陽市公安局によると、2020年11月に首謀者の夫婦が詐欺目的で骨董品取扱企業を設立。微信（WeChat）公式アカウントとミニプログラムを利用し、広報用プラットフォームを運用開始している。夫婦に雇われた従業員は被害者に「無料で骨董品を鑑定し、宣伝する」と電話で持ちかけていた。

　被害者がプラットフォームに写真をアップロードすると、グループメンバーがバイヤーを装い、購買の意志を見せる。その後、「非会員はバイヤーのメッセージに返信できない」として会員登録させ、会員ランクをグレードアップさせるごとに課金や保証金を要求する手口だった。

　21年8月には別の首謀者2人が夫婦にこの手口を学び、四川省成都市で骨董品取扱企業を新設。模倣して詐欺行為をはたらいていた。

　被害者は四川省内にとどまらず、広東省、浙江省、吉林省など11省・市に及んでいる。公安当局は21年10〜11月に一斉摘発し、容疑者55人を逮捕した。すでに起訴前の審査段階にあるという。



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