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  ニュース     2021/11/22 18:00

中国:人民銀の四半期報告に変化、「緩和シグナル」見方も 無料記事

 【亜州ビジネス編集部】中国人民銀行(中央銀行)が19日に発表した四半期ごとの金融政策執行報告を受け、市場では「人民銀が緩和シグナルを発した」との見方が浮上している。経済参考報(22日付)などによると、前四半期の報告書にあった「通貨供給のバルブをしっかり管理する」「ばらまき式(の金融政策)は行わない」といった文言が削除される一方、「融資総量の伸びの安定性を強化する」との表現が追加された。「全面的な金融緩和」への転換を意味するものではないものの、政策スタンスの変化を示唆するものと受け止められている。
 野村のエコノミスト、陸挺氏は最新リポートで、足元の会議や報告書から中国当局が経済成長の下振れを懸念している様子がうかがえると指摘。景気の一段の鈍化を防ぐため、政策スタンスの調整にすでに着手しているとの見解を示した。向こう数カ月内に預金準備率が引き下げられる可能性が高まったとみている。
 ただ同時に、物価の上昇も懸念される中で、人民銀は金融政策の難しいかじ取りを迫られる見通しだ。今回の金融政策執行報告の中で、人民銀は「柔軟で的を絞った、合理的な程度の金融政策」を維持する方針としている。


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