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  ニュース     2019/03/29 18:48

中国:電波望遠鏡周辺で電磁波規制、電子機器使用で3万元罰金も 無料記事

 貴州省に設置された電波望遠鏡の周辺エリアで電磁波の規制が厳格化される。貴州省当局は3月28日、「貴州省口径500メートル電波望遠鏡の電磁保護法」を4月1日から施行すると発表。科学研究を優先する立場を強調した。
 半径5キロの範囲を中核区と定めたうえで、電磁波を発生させる電子機器の使用を厳禁。カメラ撮影をはじめとする各種の違法行為に対し、1000〜3万人民元(約1640〜49万2000円)の罰金を科す。電波の発生源を設置した場合、最高の罰金額を従来の「5000人民元」から「20万人民元」と大幅に引き上げると通知した。
 「天眼」と呼ばれる同望遠鏡の正式名称は「五百米口径球面射電望遠鏡望」(FAST)。貴州省黔南プイ族ミャオ族自治州の平塘県克度鎮に位置する。国の「重点科学技術インフラプロジェクト」として、2016年9月25日から運用された。4600枚の三角形パネルを組み合わせて固定球面鏡を形成する球面電波望遠鏡で、宇宙から放射される電磁波やマイクロ波などを地上で観測する。
 平塘県山中の直径500メートル、落差150メートルのくぼ地を建設地に選定。住民5720人を移住させた。広さはサッカー場約30個分に相当。総工費12億人民元とされる。5600トンの鋼材を使用した。反射パネルの設計・製造は、中国電子科技集団第54研究所と浙江東南網架股フン有限公司が共同で受託。設置作業は武船重型工程が請け負った。


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