比亜迪（BYD：1211/HK）のバッテリー子会社、弗迪電池が顧客の開拓に注力している。足元では、新興EV（電気自動車）メーカーの蔚来集団（ニーオ：9866/HK）や、小米集団（シャオミ・コーポレーション：1810/HK）のEV部門とバッテリー供給契約を締結したもようだ。中国ITメディアの36Krが25日、消息筋情報として伝えた。

　報道によると、昨年下半期には蔚来の関係者がBYDの深セン本部を訪ねる姿が頻繁に見られた。今年の春節（旧正月）前には、BYDのリン酸鉄リチウム（LFP）系バッテリーを採用することで合意したという。

　蔚来はこれまで、寧徳時代新能源科技（CATL：300750/SZ）をバッテリーの独占サプライヤーとしていた。供給先を増やすことで、EVの生産を確保する狙いがあるとみられている。蔚来の董事長兼CEO（最高経営責任者）である李斌（ウィリアム・リー）氏は先ごろ、「バッテリーはEVの生産を制限する大きな要因になっている」と述べていた。

　BYDはLFP系の車載バッテリー「刀片電池（ブレード・バッテリー）」を自主開発し、対外販売に力を入れている。LFPバッテリーはコストが低く、安全性が高いという特長を持つ。


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