健康食品やスキンケア用品の販売を手掛ける巨星伝奇集団がこのほど、香港証券取引所の上場ヒアリングを通過したもようだ。5月に公募を行い、取引を開始すると予測されている。香港経済日報が13日伝えた。
　巨星伝奇集団は台湾の人気歌手、周傑倫（ジェイ・チョウ）氏の母親である葉恵美氏などが立ち上げた企業。チョウ氏の高いネームバリューを武器に、同社の新規株式公開（IPO）がどれだけ投資家の関心を集めることができるか、各メディアが注目している。
　香港証取のサイトで公開された仮目論見書によると、巨星伝奇は葉氏のほか、チョウ氏が所属するマネージメント会社代表の楊俊栄氏、メディア業界関連の投資会社に勤めていた馬心テイ氏が2017年に設立。これら3氏を大株主とする。本社は江蘇省蘇州市に設置（登記地はケイマン）。チョウ氏は同社の経営に関与しておらず、株式も保有していない。
　主力事業は健康食品やスキンケア用品の新小売事業（SNSなどを利用したオンライン販売）で、売上構成比は69.8％（22年12月期、以下同）。このほか、チョウ氏関連のIP（知的財産）ビジネスも手掛ける。健康食品では、バターコーヒー（ブレットプルーフコーヒー）「魔胴珈琲」が主力製品で、同製品の売上高が会社全体の43.8％を占める。
　22年12月期の業績は、売上高が前年比5.8％減の3億4415万人民元（約67億円）に縮小したものの、純利益は38.4％増の6038万人民元に伸びた。新型コロナウイルス禍を背景とした消費の低迷で売り上げは下向いたが、販管費の減少などで利益成長を確保している。


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