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  ニュース     2023/02/22 15:27

中国:製紙各社が値上げ、プリンタ用紙などトン当たり1000元 無料記事

 【亜州ビジネス編集部】紙製品価格の上昇圧力が強まっている。複数の中国製紙会社は、3月5日出荷分からの値上げを通知した。トン当たりの調整幅は、そろって1000人民元(約1万9600円)に設定している。界面新聞などが22日付で伝えた。

 値上げを予告した企業は、五洲特殊紙業集団(605007/SH)、河南江河紙業股フン有限公司など。原材料コストの増大を理由に挙げ、プリンタ用紙の価格改定に乗り出す。

 広東冠豪高新技術(600433/SH)と仙鶴(603733/SH)グループの浙江仙鶴新材料銷售有限公司もまた、来月5日の値上げを通知した。感熱紙の価格を引き上げる。

 中国の製紙業界では、複数企業が今年2月25日に値上げしたばかり。江蘇凱盛紙業有限公司のグレー台紙(トン当たり50人民元値上げ)に続き、白板紙大手3社のPP中国金光集団(インドネシア財閥シナール・マス系、博匯紙業:600966/SHを含む)、万国太陽紙業(002078/SZ)、山東晨鳴紙業集団(1812/HK)も価格調整を通知。トン当たり100人民元ずつ販売価格を引き上げた。調整率は小幅にとどまるものの、例年の需要期を控え、市況の立て直しを模索している。

 市場関係者によると、白板紙の価格は、歴史的な低水準に放置されているだけに、3月から大幅な引き上げに着手する可能性が高いという。白板紙の主な用途は、薬品、たばこ、食品包装など。2021年3〜5月にかけてトン当たり1万人民元以上にまで高騰したものの、その後は長期の価格調整を迎えた。生産能力の過剰、内需の停滞などが重し。22年下半期から下げトレンドが鮮明化し、今年2月3日には5210人民元まで落ち込んだ経緯がある。


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