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  ニュース     2023/03/01 14:57

吉利汽車の新NEVに「模倣」疑惑、長安汽車が知財権侵害を主張 無料記事

 【亜州ビジネス編集部】民間自動車メーカーの吉利汽車HD(ジーリー・オートモービル・ホールディングス:175/HK)が2月23日に発表した新たな新エネルギー車(NEV)ブランド「吉利銀河(Geely Galaxy)」のコンセプカーを巡って、デザインの模倣疑惑が浮上している。同疑惑を指摘しているのは、重慶拠点の大手自動車メーカー、重慶長安汽車(200625/SZ)だ。重慶長安汽車はこのほど、「吉利銀河」について、「長安汽車の車種のデザインを模倣したもので、知的財産権の侵害がある」と主張。侵害行為を直ちにやめるよう求める書簡を吉利汽車に送付したとされる。21世紀経済報道が2月28日付で伝えた。
 これに対して、吉利汽車は長安汽車の指摘を完全否定。28日付で逆に「模倣の事実はなく、書簡はわが社のブランドと信用を傷つけるものだ」と反論する声明を発表している。
 「吉利銀河」の発表後、国内のSNSやインターネット上では車両デザインが長安汽車の「UNI-V」「VISION-V」などに似ていると指摘する声が上がっていた。今回の模倣疑惑は全くの見当はずれでもない。長安汽車でデザイン責任者だった陳政氏が2022年2月に吉利汽車に転職。デザイン部門の副総裁に就任したことも、「模倣」疑惑を強める形となっている。
 中国の自動車業界では有名メーカーのデザイナーを他社が引き抜くことが少なくない。近年では独アウディや英ロールス・ロイスの有名デザイナーが中国メーカーに移籍している。


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