iDPBG（デジタル製品事業群）鄭州工場の各従業員に対し、台湾・鴻海精密工業（ホンハイ・プレシジョン・インダストリー：2317/TW）傘下の富士康科技集団（フォックスコン）が出勤奨励金を発給する。富士康鄭州科技園は1日、通常の給与と別枠に、iDPBG従業員に1日当たり400人民元（約8140円）を支給すると通知した。
　11月1〜30日にかけた出勤が15日間以上〜20日間未満の場合はさらに3000人民元を支払う。20日間以上〜25日間未満は4000人民元、全日を皆勤すると1万5000人民元以上を特別支給すると説明した。11月の勤務を対象とする。
　鄭州航空港区に位置する同工場は、米アップルiPhoneの受託製造で世界最大の拠点。富士康の10月30日発表によると、工場従業員20万人余りの安全確保のため「持久戦」を継続。現地政府の指導を受けて、毎日のPCR検査や食事の無料提供、24時間体制の相談受け付けなど各種の対策を講じている。外部と遮断する「閉環（クローズドループ）」を導入した。
　中国メディアの報道によると、富士康のiDPBG鄭州工場では、新型コロナウイルスの感染拡大と生活物資の不足を嫌い、構内に住む従業員多数が続々脱出を始めた。多くが出身地に帰ろうと高速道路などを徒歩で移動しているという。
　一方、会社側は10月30日、この日以降、帰省を希望する従業員を自動車で送り届ける支援を行うと発表。また、工場が地元政府と協力して対策を行った結果、コロナの感染拡大は抑え込まれつつあると強調した。


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