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  ニュース     2023/03/15 14:00

中国:蔚来など値下げ「参戦せず」、ブランド価値維持を優先 無料記事

 中国の主要自動車ブランドが続々と値下げを発表するなかにあっても、一部メーカーは価格維持の方針を示している。例えば新興電気自動車(EV)メーカーの蔚来集団(ニーオ:9866/HK)は、値下げ競争に参加しないことを明言。ブランド価値を維持する考えを示した。新浪財経など複数メディアが14日伝えた。

 蔚来セールスオペレーション部門の浦洋・副総裁は14日、ミドルセダン「ET5」などの人気車種について「値下げ販売はしないことを確認している」とコメントした。今年下半期にはEV市場、特に高級EV市場が拡大すると浦副総裁は指摘。同社は30万人民元(約585万円)以上の高級EV市場でシェア60%前後を維持しており、今年も販売の新記録達成を見込んでいるとした。ただ今年2月の時点では、蔚来はスポーツ用多目的車(SUV)の「ES6」と「ES8」について、値下げを実施したと報じられている。

 同じく、新興EVメーカーの理想汽車(リ・オート:2015/HK)はこのほど、「価格保護プログラム」を始動。これは「理想L7」などのLシリーズについて、購入日を含む90日以内に当該製品のメーカー価格が引き下げられた場合、その差額を返還するというものだ。この動きは、値下げを行わないという同社のスタンスを明示したものと受け止められている。

 このほか、ポルシェ中国法人も値下げを行わない方針を表明した。現地メディアの界面新聞は、値下げに否定的なブランドがいずれもハイエンドブランドである点に言及。値下げによるブランド価値への影響を考慮したものと指摘している。

 中国での自動車値下げの動きは、米テスラを皮切りに拡大。新エネルギー自動車(NEV)からガソリン車へと広がっていった。成都商報系のオンラインメディア、紅星資本局(10日付)のまとめによると、これまでに少なくとも30ブランドが値下げ競争に参戦。上海汽車集団(600104/SH)などの最大手クラスも、一部省の消費者を対象とした時限値下げを発表している。


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