【亜州ビジネス編集部】ユニ・チャーム（8113/東証）は11月30日、中国のペットフード大手、江蘇吉家寵物用品有限公司（JIA PETS）と資本・業務提携すると発表した。吉家寵物が持つ販売力や地域ネットワークと、自社が長年培った商品開発力や生産力を融合することで、中国におけるペットケア事業の飛躍的な拡大を目指す。中国消費者のニーズを捉えた商品の開発や生産・販売の体制強化を図る方針だ。
　ユニ・チャームは1986年にペットケア事業を開始。フード、排泄シート、システムトイレ、紙おむつなどのケア用品をフルラインで展開している。
　同社によると、中国の犬・猫飼育頭数は日本と比較して約7倍に達し、専用フードやケア用品などの関連市場規模は小売ベースで約130億米ドル（約1兆7780億円）と北米に次ぐ世界2位の規模。市場成長率はここ数年、約15％の水準を維持し、今後も一段の規模拡張が期待される。
　提携先となる吉家寵物は2013年に江蘇省徐州市で創業。製造から販売まで一貫して自社で手掛け、中国全域で事業展開する。また、自社で運営する電子商取引（Eコマース）総合旗艦店では他社製品の販売も行い、顧客データを活用した商品開発や販売戦略の立案・実行でも独自の優位性を持つ。
　中国での報道によると、ユニ・チャームの中国現地法人は吉家寵物の株式41.85％を取得する予定。取得手続きの完了後、吉家寵物の創業者である崔佳氏の出資比率は45.34％となり、ユニ・チャームとの共同支配体制となる。


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