中国で充電インフラ整備が急速に進んでいる。全国の充電パイル総数は2022年に520万基に積み上がった。前年比で100％近い伸びを示している。うち公共充電パイルが180万基（前年比↑65万基）、民間充電パイルが340万基超（同↑190万基）。国家能源局の情報として、中国政府系メディアが13日付で報じた。

　充電インフラ整備は新エネルギー自動車（NEV）産業の発展を促進し、国内交通分野のクリーンで低炭素な転換に重要な役割を果たす。国家能源局の梁昌新・報道官によれば、中国の充電市場は多元的な発展態勢が顕在化。各種充電パイル運営企業は足元で3000社余りに達した。電気自動車（EV）の充電量が持続的に拡大するなか、22年の年間充電量は前年比85％超増の400億キロワット時（kWh）を上回った。

　また業界の技術と標準システムが徐々に成熟化している。国家能源局が組成した能源行業電動汽車充電設施標準化技術委員会は、中国が知的財産権を持つ充電インフラ標準体系を構築。累計で国家標準31項目、業界標準26項目を公表した。中国の直流充電標準は欧州、米国、日本と並ぶ世界4大充電標準となっている。

　一方で国内充電インフラ環境を取り巻く問題点も浮き彫りとなっている。◆公共充電施設のレイアウトが不合理で、一部小区（団地）では充電パイルの設置が困難、◆充電市場の運営が不規則で、施設の維持が不十分――などの問題が指摘されている。

　次のステップとして、国家能源局は関連部門と連携し、引き続き充電ネットワークの最適化を促進。充電困難の課題解消に注力する。政府の監督管理プラットフォームシステムを改善し、充電業界の発展品質と建設運営基準を向上させ、NEV産業の発展に寄与する構えだ。


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