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  ニュース     2023/07/14 12:37

中国:人民銀がデフレ不安払しょく、インフレ率は年末1%前後へ 無料記事

 【亜州ビジネス編集部】中国人民銀行(中央銀行)の劉国強・副総裁は14日、中国がデフレに陥っておらず、下半期にデフレリスクに直面することもないとの見解を示した。今年末にはインフレ率が1%前後に近づくとみている。上海証券報が同日付で伝えた。

 上半期の金融統計データに関する記者会見で述べたもの。劉副総裁は海外でのインフレ高進に言及した上で、中国の物価は相対的に安定していると説明した。中国ではここ数カ月、物価が下落傾向にあるものの、デフレではないと強調。消費者物価指数(CPI)は7月に一段と低下する可能性があるが、これは需要回復のタイムラグと前年同月の反動によるものと指摘した。中国のマクロ経済は緩やかに回復しており、マネーサプライM2も増加傾向を維持しているとし、典型的なデフレとは明らかに異なるとしている。

 その上で劉副総裁は、政策効果が鮮明になるとともに、8月以降のCPIは徐々に上昇に転じると予想。今年のCPIの推移は「U字型」になるとみている。

 国家統計局の発表によると、今年6月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比で変わらず。前月実績、市場予想(いずれも0.2%上昇)を下振れた。また、生産者物価指数(PPI)は5.4%下落。下落は9カ月連続で、前月実績(4.6%下落)、市場予想(5.0%下落)以上の下げとなった。下落率は2015年12月以来の大きさとなっている。


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