【亜州ビジネス編集部】水力発電が盛んな四川省では、深刻な水不足で発電量が減少する一方、高温による空調の使用増加で電力消費量が過去最大水準に拡大している。鉄鋼やセメント、食品などのメーカーが操業縮小や停止を命じられている状況だ。複数の現地メディアが伝えた。
　国家統計局によると、四川省の4月の水力発電量は前年同月比11.9％減の205億4000万キロワット時（kWh）。5月は221億kWhで、前月から増加したが、前年同月比では24.4％減少した。
　一方、省内各地で35度以上の高温が続き、電力使用量が急増。送電会社の国網四川省電力公司によると、10日午後1時20分には過去最高の5988.8キロワット（kW）を記録した。
　省都の成都市では7月28日〜8月8日にかけて「世界ユニバーシティー大会」（旧称、ユニバーシアード）が開催される予定だが、電力不足の影響が懸念されている。中国当局は電力供給を確保すると宣言しており、四川省の住民は民生用電力の使用制限が行われることを懸念している。


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