【亜州ビジネス編集部】中国の国家重点石油・ガスインフラプロジェクト「双台子ガス貯蔵タンク」について、双方向送ガスパイプラインが19日、順調に操業を開始した。これは中国東北部最大のガス貯蔵クラスターである遼河油田ガス貯蔵タンク群で、もう一本の重要な外部輸送チャネルが新設されたことを意味する。これにより、東北エリアおよび京津冀（北京・天津・河北）エリア向け天然ガス供給の安定性がさらに高まった形だ。中国政府系メディアが19日付で報じた。

　双台子ガス貯蔵タンクの双方向送ガスパイプラインは、遼河油田ガス貯蔵タンク群と中国ロシア東部ガスパイプラインを結ぶものだ。遼寧錦連絡駅を起点として、終点の双台子ガス貯蔵タンク群集中駅に至る。全長50キロメートル（km）で、設計圧力は10メガパスカル（MPa）に達する。

　運営する国家管網集団北方管道公司の楊建新・総経理によれば、パイプライン稼働後の1日当たりガス輸送能力は6810万立方メートルに達する。遼河ガス貯蔵タンククラスターにおける外部輸送のボトルネックを効果的に解消する見通しだ。天然ガス注入・抽出システムの大規模な輸送を実現し、遼河ガス貯蔵タンククラスターのピーク調整と保障の役割を果たすという。

　双台子ガス貯蔵タンクの双方向送ガスパイプラインと中国ロシア東部ガスパイプラインは、秦沈線（河北省秦皇島〜遼寧省瀋陽）、大瀋線（遼寧省大連〜瀋陽）などの東北エリアの基幹ガスパイプラインに接続される。東北エリアの新環状パイプラインネットワークを形成し、東北エリアと環渤海エリアにおいて、輸入天然ガスのフレキシブルな調達能力を向上させ、東北地区と京津冀地区の天然ガス供給の安定性を強化する見通しだ。


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