【亜州ビジネス編集部】中国の旅行予約サイト最大手、携程旅行網（トリップドットコム：TCOM/NASDAQ）の予測によると、今年の国慶節連休（10月1〜8日）の国内旅行者数は6億人を超える見通しだ。コロナ情勢が落ち着きを見せる中、前年同期の70〜80％の水準を回復するとみられている。直近の端午節連休（6月25〜27日）では、前年同期の5割程度だったことから、旅行市場の一段の回復が期待されている。現地メディアが23日伝えた。
　中秋節と国慶節が重なる今年は8日間の大型連休となることもあり、国内旅行を検討する人が増えているようだ。旅行業界では、外出自粛の反動による「リベンジ消費（報復性消費）」拡大への期待感も大きい。各社がさまざまなキャンペーンを準備し、旅行客の取り込みに力を入れている。
　前出の携程旅行網は、9月22日から10月8日にかけて販促キャンペーンを実施。団体ツアー、個人旅行、レンタカーなどの利用者を対象とした値引きを行う。同業の同程芸龍HD（トンチェン・イーロン・ホールディングス：780/HK）なども、航空・鉄道チケット、ホテルなどの割引キャンペーンを実施している。
　政府も旅行業界の回復を支援するスタンスだ。文化旅遊部は9月18日、観光地の入場制限を緩和。上限を収容可能人数の最大50→75％に引き上げた。
　なお、2019年の国慶節連休（10月1〜7日）では、国内旅客数が前年同期比7.8％増の延べ7億8200万人に拡大。国内旅行収入は8.5％増の概算6497億1000万人民元（約10兆円）だった。


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