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  ニュース     2024/02/26 12:45

中国の育児コスト「世界最高水準」、1人当たりGDPの6.3倍 無料記事

 シンクタンクの育カ人口研究(YUMA)は21日発表したリポートで、中国の育児コストが世界最高水準に達していると指摘した。リポートによると、子ども1人を18歳まで養育するのに必要なコストは、中国では1人当たり国内総生産(GDP)の6.3倍に達していると指摘。これはオーストラリアの2.08倍、フランスの2.24倍、米国の4.11倍、日本の4.26倍を上回る水準で、ほぼ世界最高水準となっている。複数メディアが22日伝えた。
 育カ人口研究が発表した「中国生育成本報告2024版」によると、中国では0~17歳までの育児コストが平均53万8000人民元(約1125万円)、0歳~大学本科卒業までで約68万人民元となっている。
 一方、0~4歳の子どもを持つ母親の就労時間は一般に2106時間減少し、これによって6万3000人民元の賃金収入が失われるとリポートでは指摘。子どもを育てる女性の給与所得は12~17%減少すると試算している。
 現金補助や税金優遇、児童保育サービスの改善など、政府は育児コストを引き下げるための一段の措置を実施すべきとリポートは提言。こうした措置の実施により、少子化の食い止めにつながると指摘した。
 中国国家統計局の発表によると、2023年の出生数は902万人と7年連続で減少。前年発表の22年実績(956万人)と比較して54万人減少した。出生率は6.77→6.39‰(パーミル:人口1000人当たり出生数6.39人)に低下している。出生数、出生率とともに、3年連続で1949年の建国以来最少を記録した。


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