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  ニュース     2023/08/08 15:52

医薬「反腐敗」本格化、CROセクターには影響なし=大和 無料記事

 【亜州ビジネス編集部】中国で医薬品業界を対象とした「反腐敗」キャンペーンが本格的に始動したことについて、大和は最新リポートで、医薬品開発受託機関(CRO)、医薬品小売セクターへの影響はないとの見解を示した。薬明生物技術(ウーシー・バイオロジクス:2269/HK)などに代表されるCROセクターは、医薬品や医療機器の販売に直接携わることがないと指摘。薬局チェーンなどの医薬品小売セクターについては、病院を対象とした販売に従事していないことから、取り締まりの対象にはなりにくいと分析している。香港経済日報が8日伝えた。
 一方で、製薬会社や医療機器メーカーは通常、営業人員が病院や医師と直接やり取りし、「学術振興」の名目で経費が発生するなど、贈収賄の温床になりやすいと指摘。今後数カ月にわたり、製薬会社や医療機器メーカーの営業活動がより慎重になる可能性が高いとみている。このため、短期的な収益の伸びに影響をもたらす恐れがあると大和は指摘した。
 ただ長期的に見れば、「反腐敗」キャンペーンは業界再編を後押しするとみられるため、高い内部統制力を持つ大手企業にとってプラスになると補足した。
 これまでの報道によると、今回の「反腐敗」キャンペーンは医薬品分野の生産、供給、販売、使用など各段階に注目し、関連上場企業のコンプライアンス問題に焦点を当てたもの。また、医薬品業界を対象とした「史上最も厳しい」取り締まりとなる見込みだ。この影響で、開催延期または中止となる医薬品関連の学術会議が相次いでいるという。


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