【亜州ビジネス編集部】動画の再生回数を稼ぐ目的で、「やらせ」の喧嘩をライブ配信したとして、雲南省曲靖市麒麟区の公安当局はこのほど、地元のインフルエンサーの男2人の身柄を拘束したと報告した。2人はすでに「騒動誘発」の容疑で行政拘留処分となっている。澎湃新新聞が7日付で報じた。
　同公安当局によれば、10月21日の深夜から早朝にかけて、「博眼球」と「吸粉引流」を名乗るインフルエンサーの趙（姓のみ公表、21歳）、銭（姓のみ公表、19歳）は共謀し、路上で互いに罵声を浴びせながら殴り合う様子をライブ配信した。この間、事情を知らないネットユーザー、約200人が配信を視聴。「いいね」の数は一時1万1000件に達したという。
　ライブ配信が始まって間もなく、巡回中の警官がこの撮影場所を通りかかり、2人が路上で取っ組み合いをしているのを発見した。その際、スマートフォンが三脚に設置されており、動画を撮影している様子だったという。警官は直ちに2人の行為を制止し、状況を確認した後、2人を益寧派出所に連行した。その後の調べで、2人はフォロワーを増やし、より多くの「投げ銭」を稼ぐ目的で、ライブ配信中に「やらせ」の喧嘩を演出していたと供述した。
　ライブ配信は収益を上げることができるため、様々なインフルエンサーがフォロワーを増やし、注目を集めるためにあらゆる手段を試みている。こうした中、一部のインフルエンサーによる違法行為も少なくない。
　同公安当局はインターネットが法の適用外ではないことを強調。フォロワーを増やすために社会秩序を乱す行為や、ネットを悪用して不適切な発言をしたり、デマを作成・拡散したりする違法行為については、公安機関が法に基づいて厳しく取り締まると説明した。


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