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  ニュース     2025/02/07 12:00

中国:「無形文化遺産」が春節旅行キーワードに、検索数40%UP 無料記事

【亜州ビジネス編集部】中国では今年の春節旅行で「非遺」がキーワードとなった。「非遺」は「非物質文化遺産」の略語で、日本語で「無形文化遺産」「無形文化財」の意味だ。ユネスコ(国連教育科学文化機関)が2024年12月、中国の伝統的な祝日である春節を無形文化遺産に登録することを決めたことを受け、注目度が高まっている。

 6日付のブルームバーグ通信によると、阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)傘下の旅行予約サイト「飛猪(フリギー)」では、春節連休の「非遺」関連ツアーの検索数は前年同期比で40%増加した。また中国の文化旅遊部によれば、国内各地で「非遺」関連のイベントが開催され、寺院の縁日、獅子舞、龍舞、ランタン祭などが多くの人出でにぎわった。

 このほか、今年の春節旅行では「ドライブ旅行」も人気を集めた。前出の飛猪によると、春節連休(1月28日~2月4日)のレンタカー予約数は前年同期比で2ケタの伸びを示している。配車サービス大手の滴滴出行(DIDI)は、春節連休にタクシーの配車完了件数が前年同期比で17%増加した。

 一方、調査会社のチャイナ・トレーディング・デスク(China Trading Desk)によると、今年の春節期間に飛行機で旅行した中国の消費者は220万~260万人と推定されている。前年比で30%増加したものの、コロナ禍前のピーク時の水準を依然として下回った。

 こうした消費傾向は、新型コロナウイルス禍以降、中国人の旅行志向が海外よりも国内に向かっていることを示唆するものと受け止められている。

 なお、文化旅遊部によると、春節8連休の国内旅行者数は概算値で延べ5億100万人。前年同時期比で5.9%増加した。国内観光消費は6770億200万人民元(約14兆円)。前年同時期比で7.0%増加した。


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