詳細
検索
期間
亜州リサーチFacebook公式ページ 亜州リサーチYoutube公式チャンネル

  ニュース     2024/11/21 17:16

中国:全固体電池が量産段階に、安徽省蕪湖で1.25GWライン稼働開始 無料記事

 【亜州ビジネス編集部】全固体電池技術が本格的な量産段階に移行する。世界初となるGWh級の全固体電池生産ラインがこのほど、安徽省の蕪湖経済技術開発区で稼動開始した。安徽安瓦新能源科技有限公司が第1期事業プロジェクトで設置する年産能力5GW(500万kW)のうち、今回は1本目の生産ライン(年産能力1.25GW)で量産に乗り出す。第一電動網が20日に伝えた。

 初代の全固体電池は、エネルギー密度が280Wh/kgを超える性能を有する。2025年には400Wh/kg以上の第二世代製品を生産する予定だ。さらに27年には500Wh/kg超の第三世代製品を量産する。

 敷地面積約10ヘクタールの第1期事業プロジェクトでは、生産ラインに高度な自動化システムを導入した。先進的な乾式製造プロセスを採用し、固定資産投資とエネルギー消費を大幅に削減する。投資総額を約18億人民元(385億2000万円)に抑え、環境に優しい持続可能な製造を実現した。性能は従来の液体リチウムイオン電池を大幅に上回り、電気自動車(EV)の航続距離に関する不安を解消するという。

 固体電池の産業化は、足元で加速している。阜新徳爾汽車部件(300473/SZ)は2024年末までに固体電池試作ラインを建設完了する予定。浙江南都電源動力(300068/SZ)は中規模試験生産ラインで小ロットの納品が可能だ。無錫先導智能装備(300450/SZ)は内外の大手自動車メーカーや固体電池企業から全固体電池生産ラインの注文を獲得している。江蘇百川高科新材料(002455/SZ)はトリメリット酸無水物(TMA)生産ライン2本が稼働中。固体電池の製造に必要な重要材料を供給している。


内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。

関連ニュース