【亜州ビジネス編集部】脱走した「カピバラ」の回収を図る江蘇省揚州市の茱萸湾動物園の懸賞公告が話題を集めている。園に今年迎え入れたばかりの3頭が4月3日に集団逃走し、うち2頭はまもなく捕獲されたものの、最後の残り1頭「豆包（ドウバオ）」が40日以上も行方不明だ。揚州市茱萸湾風景区に位置する同園は、11日付で報奨を引き上げ、入園券1枚に加えて米1袋と鶏卵1箱を進呈すると告知。雲隠れしたカピバラの情報提供を呼びかけている。揚州晩報などが13日付で伝えた。

　告知のポスターには、ユーモラスな文体を使用し、罪名「脱獄」、年齢「1歳半」、性別「メス」、特技「潜水遊泳」、住所「揚州市広陵区湾頭鎮茱萸湾景区カピバラ園」、通報電話「13705259961」と記している。動物園の管理所は、2週間以内に豆包に自首するよう、冗談を交えて訴えた。また、現在は初夏の温暖な気候で水草が豊富なだけに死亡の心配はない。活動範囲は絞り込めているが、隣接する運河と優れた遊泳能力によって捕獲作戦は困難を極めていると吐露した。

　南米原産のカピバラは、齧歯目（ネズミの仲間）で世界最大種。「日常水に浸かり、他の動物に踏まれても動じない『癒し系動物』」として、中国ネットユーザーの間で近年人気だ。


内容についてのお問い合わせは＜info@ashuir.com＞まで。