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  ニュース     2025/07/29 14:18 NEW!!

中国のスイカ年産量6000万トン、生産・消費量世界一 無料記事

【亜州ビジネス編集部】中国のスイカ市場が世界最大規模に成長している。スイカの年間生産量は約6000万トンに達し、国連食糧農業機関(FAO)によると、世界の約6割を占める規模だ。国民1人当たりの年間消費量は約50キログラムで、世界最多水準となっている。中国政府系メディアが23日付で報じた。

 上海市では現在、甘みが強く口当たりのよい品種「南匯8424」が人気を集めている。糖度は11~13度で、中型果(3~6キロ)を中心に流通。4月中下旬から出回り、8月中旬までに出荷を終える。

 「申農鏈」などのQRコードによる産地・種源の表示も浸透している。2024年には、上海産スイカのうちブランド品が総生産額の66.4%を占めた。市内での総生産量は約10万トンにとどまるものの、需要はこれを大きく上回る。上海最大の青果集散地「西郊国際農産物取引センター」では、全国20以上の省からスイカが集まり、年間を通じて供給を維持。センターには日量1000~2000トンが搬入され、上海市の果物消費量の約半分を担っている。同年における市民の総消費量は約40万トンとされる。

 流通の要所では、ブランド志向と小型高品質品への嗜好が強まっており、消費トレンドの変化が鮮明になっている。華南では、東莞市がスイカの最大収貨地に位置づけられ、年間2億個以上を集荷。全国各地から集まったスイカは、粤港澳大湾区(広東・香港・マカオ・グレーターベイエリア)に向けて再配送されている。産地は季節ごとに移り、海南・雲南・江蘇・西北などを巡り、1年を通じて供給が続く体制が整っている。


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