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  ニュース     2025/10/30 13:43 NEW!!

中国:半導体前工程装置、3Q輸入額が過去最高1.55兆円 無料記事

【亜州ビジネス編集部】中国海関総署(税関)によると、2025年第3四半期の半導体前工程装置の輸入額は前期比33.15%増、前年同期比15.28%増の101億8700万米ドル(約1兆5500億円)に拡大し、第3四半期の過去最高を更新した。集微網が29日報じた。 

 装置別では、その他の露光装置の輸入台数が145台で、前期比3.97%減、前年同期比10.49%減だった。輸入単価は1916万米ドルで、前年同期比1.7%低下したものの、前期比では113.39%増加した。オランダからの輸入が50台と約3分の1を占め、輸入単価は前期比63.51%増、前年同期比19.69%増の5338万米ドルと過去最高を記録した。

 ステッパー(縮小投影型露光装置)の輸入台数は58台。前期比38.1%増、前年同期比31.76%減だった。輸入単価は前期比2.14%増、前年同期比13.12%増の283万米ドルとなった。輸入量が減少した中での単価上昇は、ハイエンド機器を選択的に導入していることを示している。

 化学気相堆積(CVD)装置の輸入台数は過去最高の557台。前期比31.68%増、前年同期比22.96%増だった。輸入単価は346万米ドルと過去2番目の高さだった。

 物理気相堆積(PVD)装置の輸入台数は131台。前期比3.68%減、前年同期比21.56%減となった。24年以降、漸減傾向となっており、国産製品が一定の技術的突破を成し遂げたことを示唆している。

 ドライエッチング装置の輸入台数は496台。前期比10.47%増、前年同期比42.94%増だった。輸入単価も前期比11.74%増、前年同期比40.58%増で過去最高の429万米ドルに達した。

 イオン注入装置の輸入台数は138台。前期比12.2%増、前年同期比3.76%増だった。輸入単価は295万米ドルで、前期比4.34%減、前年同期比20.69%減。イオン注入装置の国内市場は現在、アプライド・マテリアルズ(AMAT/NASDAQ)、アプライドマテリアルズ、アクセリス・テクノロジーズ(ACLS/NASDAQ)の米国2社の寡占状態で、国産化率は約5%にすぎない。

 熱処理装置の輸入台数は377台。前期比34.16%増、前年同期比2.58%減だった。輸入単価は133万ドル。輸入台数は全体として減少傾向だが、輸入単価は上昇しており、国産装置が中低位製品市場で一定のシェアを占めるに至ったことを示している。

 国産製品による代替は、分野によって明らかな差がある。PVD装置は初期的な成果が出始めており、熱処理装置は着実に結果が出ている。しかし、イオン注入装置は依然初期段階にある。


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