【亜州ビジネス編集部】ロボット製品を専門的に提供する「6S店」が28日、深セン市竜崗区の坂田街道深セン星河WORLD園区で初開業した。自動車販売チェーンなどを指す4S（Sale、Sparepart、Service、Surveyを手掛ける総合ディーラー）店の基本サービスに加え、運営する深セン未来時代機器人有限公司がLeaseとCustomizedも全面的に提供する。南方財経などが伝えた。

　ロボットブームが続くなか、新たな商業モデルが今回誕生する。ロボット6S店は「六位一体」の全ライフサイクルサービスを提供する総合拠点。オープン初日には、衆擎機器人（Engine AI）の人型ロボットが軽妙なダンスを披露し、聚機器人技術（LEJU ROBOT）の「夸父（KUAVO）」が司会を務め、ロボット犬が跳躍パフォーマンスで運動制御能力を披露した。

　LeaseとCustomizedは、ロボット産業に新たな活力を与えるという。展示会の受付、イベントパフォーマンス、緊急巡回検査などの短期需要を取り込む狙いだ。購入後の維持コストも不要で柔軟に利用できる。ある展示会企画会社の担当者は、「来月のテック展で人型ロボット10台を受付要員として借りたい」と語り、レンタルサービスの利便性を評価した。

　また、レストラン用配送ロボットには軽量・高機動、工場搬送ロボットには耐荷重性、博物館ガイドには精密解説機能を搭載する。ハード設計からアルゴリズム、外観までフルカスタムが可能と説明した。合計十数種のロボットがレンタル・リース可能で、1日の料金は最安で1000人民元（約2万700円）からという。

　6S店内ではまた、ロボット企業26社が「技術開発、シーン共有、市場拡張で深く協働する」とする協定に署名。産業の標準化、用途の大規模な拡大を共同推進すると宣言した。エコシステムの整備と技術コストの低下が進めば、向こう3～5年で家庭用サービスロボットや教育ロボットの価格が大幅に低下し、スマートフォン同様に一般家庭の標準装備となる可能性があるとみている。


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