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  ニュース     2025/06/26 14:25

中国:狂犬病発症者と死者、24年は16年ぶり増加 無料記事

【亜州ビジネス編集部】中国で狂犬病の発症者と死者が16年ぶりに増加へ転じた。中国疾病予防管理センター(CCDC)によると、2024年の発症件数は前年比29.8%増の170人。死者数は12.6%増の143人だった。香港メディアの星島日報が伝えた。

 うち広東省では、複数の症例が報告されている。ある男性はイヌに咬まれた後、医療機関での処置を受けず、約3カ月後に発症し、昏睡状態に陥って死亡した。

 狂犬病は一度発症すれば致死率はほぼ100%で、通常は数日以内に呼吸や循環不全で死亡する。臨床的には恐水や恐風、けいれんなどが特徴の「狂躁型」と、高熱やまひが現れる「まひ型」に分類される。潜伏期間は通常2~3カ月、まれに1年を超えることもあるという。

 ウイルスの自然宿主はイヌやネコのほか、キツネ、コウモリ、アライグマなど。中国では感染者の約95%がイヌ、約5%がネコに由来するとされる。

 広東省当局は、見た目が健康な動物でも油断せず、引っかきや咬み傷はすぐに大量の水で洗浄し、医療機関でワクチンと必要に応じて免疫グロブリンを接種するよう呼びかけている。当局によれば、飼い主にはペットへの年1回のワクチン接種が求められ、野良犬などに近づかない生活態度が感染予防に不可欠とされている。


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