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  ニュース     2025/06/11 10:17

中国:合肥NEV産業急成長、国内生産シェア1割超え 無料記事

【亜州ビジネス編集部】安徽省合肥市の新エネルギー自動車(NEV)生産が急拡大している。2024年の生産台数は130万台を超え、上海市、西安市を上回り、深セン市に次ぐ都市別で中国2位に躍進した。NEV産業規模でライバル都市を急ピッチに追い上げている。三里河が10日付で伝えた。

 合肥市のNEV生産台数は、21年の14万5000台から飛躍的に増えている。NEV産業の爆発的な急成長を追い風に、一定事業規模を超える合肥工業企業の付加価値額は、24年に前年比で14.8%拡大した。うち自動車とその部品企業の付加価値額は38.5%の伸びを記録している。

 NEV製品の生産と販売は、中国全体で24年に1288万8000台と1286万6000台に達し、1000万台の大台をそろって突破した。うち合肥市は前年比81%増の135万台を生産し、全国シェアで1割を超えている。

 かつて「鉄道すら迂回した貧しい地方都市」と言われた合肥は、ゼロから自動車産業を立ち上げた。1968年に江淮汽車(JAC)は、安徽省初の自動車製品(2.5トン小型トラック)を生産。その後数十年で蔚来(NIO)、長安合肥、比亜迪(BYD)合肥などの完成車メーカーが相次ぎ進出した。重点大学の合肥工業大学は、「自動車業界の黄埔軍校(中国国民党の孫文が広東省黄埔に1924年設立した中華民国陸軍軍学校の設立当初の通称)」と称されるほど存在感を高めている。

 急成長のきっかけは20年に訪れた。合肥市政府は業績不振の蔚来に70億人民元(約1410億円)を投資し、蔚来の工場2カ所とサプライヤー120社以上を誘致。比亜迪やフォルクスワーゲン(VW)の自動車生産事業プロジェクトも引き付けた。電池材料からモーター・電力制御、内外装、完成車までを網羅した強靭なサプライチェーンが構築されている。動力電池の国軒高科、電気駆動システムの巨一科技などコア部品企業が強い協調ネットワークを形成し、「半導体チップ・電池不足」の混乱期にも高いリスク耐性と柔軟性を示したという。



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