【亜州ビジネス編集部】空前のペットブームを迎えた中国では、年間に数百万匹の犬や猫が命を終えている。動物を家族として迎える人が増える一方、近年はその“最期”を見送る葬儀サービスの需要も急速に高まっている。半面、こうした市場の拡大の裏には、無許可経営や虚偽の宣伝、料金をめぐるトラブルといった問題も浮かび上がってきた。中国政府系メディアが13日付で伝えた。

中でも深刻なのが、無許可での火葬や「個別火葬」をうたいながら実際には複数の遺体をまとめて焼却し、依頼者には草木の灰を骨箱に入れて渡していたという悪質な手口だ。また、火葬とともに高額な花や葬儀用品を売りつけるケースもあり、利用者からの苦情が相次いでいるという。

2024年時点で中国のペット飼育数は1億2000万匹を超えた。その「別れ」と向き合う場面も、静かに、しかし確実に増えている状況だ。

こうした中でペット葬儀を扱う企業は25年6月には8000社を上回った。23年には18億2500万人民元だった市場規模は、25年には50億人民元、30年には100億人民元の大台に乗せる見通しだ。


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