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  ニュース     2025/07/30 12:07

中国:「鼠尿病」急上昇ワードに、豪雨多発で懸念 無料記事

【亜州ビジネス編集部】中国で最近、「感染症の運び屋」と呼ばれるネズミを感染源とする「鼠尿病」がインターネット検索の急上昇ワードとなっている。鼠尿病とはレプトスピラ症(ワイル病)のことで、毎年の洪水期、とりわけ水害後に発生しやすい。中国では最近、各地で豪雨被害が多発しており、こうした状況から感染症への懸念が広がっているようだ。中国政府系メディアが28日付で伝えた。

 レプトスピラ症はレプトスピラ菌を持つ動物のフンや尿で汚染された土壌、水が身体の傷や粘膜に接触することによって感染する。症状は高熱、頭痛、ふくらはぎの痛み、倦怠感など。重症例では黄疸や腎機能不全を引き起こす可能性もある。重度肺出血が起きると、致死率は50~70%に達するという。

 中国の専門家によると、2024年の国内発症数は459例、死亡例はゼロだった。四季を通じて感染例がみられるが、夏秋に集中する傾向がある。

 具体例としては、豪雨後の広東で2024年9月、裸足で田畑を歩いた男性が数日後に発熱や頭痛などを訴え、ICU(集中治療室)に入ったケースがある。医師はネズミの尿が混ざった水に接触した可能性を指摘している。

 予防策としては、豪雨時は不要不急の外出を避け、やむを得ず外出する場合は汚染水との接触を避けること。また、田畑作業や水上作業では防水靴、手袋を着用する。洪水が引いた後も感染リスクがあるため、汚染された恐れのある水で手や物を洗わないことが重要だ。万が一、冠水道路を歩いた後などに上記の症状が出た場合、早急に医療機関を受診すべきと専門家は注意を呼びかけている。


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