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  ニュース     2025/09/12 13:20 NEW!!

中国:山西・河北で「雷雨ぜんそく」、数百人が発症 無料記事

【亜州ビジネス編集部】中国山西省太原市と河北省石家荘市でこのほど、雷雨後に激しい咳や呼吸困難を訴える市民が相次ぎ、「雷雨ぜんそく」と呼ばれる症状が多数確認された。山西省の病院では、数時間で400人余りが救急外来を受診したという。中国新聞社など複数メディアが伝えた。

 太原市では8日夜の雷雨の後、多くの市民が激しい咳や呼吸困難を発症し、病院に駆け込んだ。山西白求恩医院の救急科では患者が急増し、わずか数時間で400人以上を受け入れたという。患者の多くは子どもや妊婦だった。

 河北省石家荘市でも8日午後に雷雨が発生し、一部の市民に咳や呼吸困難などの症状が出た。複数の病院で救急患者や呼吸器科の外来患者が急増している。医師はこれらの患者の大部分が「雷雨ぜんそく」によるものと説明した。

 雷雨がぜんそくを誘発するのは、雷と花粉が作用するためだ。雷雨の前には気温が急激に下がり、強風が地表の花粉やカビの粒子を雲へ巻き上げる。雲の中の湿気や電荷で花粉が直径2~3マイクロメートル程度の小さな破片になり、呼吸器の奥まで入り込むことで気管のけいれんを引き起こす。

 通常のぜんそくに比べ、雷雨ぜんそくは死亡につながるほど重篤な発作を引き起こし、症状が長引く恐れがある。また、集団で一斉に発症するケースが多いという。

 雷雨ぜんそくの発症は、外部の気象条件とアレルギー体質という内因が相互作用した結果との指摘もある。アレルギー歴のある人は天気予報に注意を払い、雷雨の前後はできるだけ外出を避け、窓や扉を閉めることが推奨されている。


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