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  ニュース     2014/09/09 16:58

中国:豪雨で土石流発生、三峡ダムの小型水力発電所が全壊 無料記事

 今月1日から降り続いた雨により、三峡ダムがある湖北省宜昌市、重慶市の一帯で、土砂崩れなど多くの被害が発生した。宜昌市では1000キロワットクラスの小型水力発電施設が5階建て職員宿舎もろとも土石流に押し流されて全壊した。土砂崩れは、市内山間部の25カ所で確認され、国道348号線は流れ込んだ土砂によって2カ所で分断されているという。膨湃新聞網が8日付けで伝えた。
 被害に遭った「利豊源水力発電所」は2008年、もともとあった水力発電施設を4人の出資者が600万人民元(約1億357万円)で買い取り、300万人民元の改修費用をかけて竣工した新しい発電所だ。今年になり導水路の1部が決壊し、6カ月に及ぶ修繕工事を終えて、運転を再開したばかりだった。
 三峡ダム周辺一帯では、土砂崩れによる死亡事故などが頻発している。しかし、水力発電施設がもろに被害を受けたケースは、これが初めて。水力発電所は、建設に際して厳密な地質調査を行い、安全な地質環境を選定することが規則で定められている。このため、多くの地質学者が今回の被害に着目。「水力発電所がまるごと倒壊したことは、三峡ダム周辺一帯の地質に相当な負荷がかかっていることを物語っている」と見解を述べた。


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