詳細
検索
期間
亜州リサーチFacebook公式ページ 亜州リサーチYoutube公式チャンネル

  ニュース     2013/09/09 13:07

中国:三峡ダム発電所の故障が相次ぐ、原因は「手抜き工事」か 無料記事

 中国の電力供給を支える三峡ダム水力発電所について、原材料を偽るなど「手抜き工事」が横行していた可能性を指摘する声が出ている。同発電所は今年に入って7回、運転が中断され、上海、広東など10省・直轄市に住む7億人への電力供給に影響を及ぼした。管理会社は設備の老朽化や、技術スタッフの技術不足に伴う設備故障が原因だと説明している。だが市民の間では、「稼働10年での老朽化は早すぎる。手抜き工事が原因ではないか」とする声が強まってきたという。世界日報が7日付で伝えた。
 三峡ダム工事をめぐっては、生態環境を破壊すると同時に、工事自体が腐敗の温床であるとも非難されている。国家審計署(会計検査院)は今年6月に、三峡ダムプロジェクトに関する決算草案の審査結果を初めて公表した。この中で34億人民元分の違法な資金の流れが報告され、100人近い関係者が法規・紀律の違反や経済犯罪の容疑で刑事責任を問われた事実を明らかにしている。
 なかでも最大の汚職は、晏大彬・前重慶巫山県交通局長の収賄事件。三峡ダム地域の交通インフラ整備事業に絡み、入札で便宜を図る見返りに在任7年間の間に計2200万人民元(約3億5500万円)を収賄していたとされる。
 三峡ダムは中国建国以来で最大の水力発電所。容量70万キロワットのプラントを32基備える。2012年通年の発電量は981億700万キロワット時に拡大し、過去記録を更新。同年末までの累計発電量は、稼働以来で6291億4000万キロワット時に拡大した。



内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。

関連ニュース