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  ニュース     2020/09/08 18:59

中国:国薬集団コロナワクチン2種、数十万人に投与済み 無料記事

【亜州ビジネス編集部】 中国で新型コロナウイルスワクチンの実用化に向けた取り組みが着々と進んでいる。国有企業である中国医薬集団(国薬集団:シノファーム)傘下の中国生物技術はこのほど、自主開発のコロナワクチン2種について、すでに数十万人に投与済みだと表明した。医療関係者や外交官など、感染リスクの高い人を対象とした緊急使用プログラムの一環として投与されたもの。現時点で深刻な副作用が確認された人はいないという。香港メディアが8日伝えた。
 中国生物技術の法律顧問、周頌氏が明らかにしたもの。周氏によると、不活化ワクチンは早ければ今年12月末にも上市できる見通しで、当初の年産量は3億剤を見込む。その後増産を進め、年間8億〜10億剤まで拡大したい考えだ。
 このほか、科興控股生物技術(シノバック・バイオテック)の尹衛東CEO(最高経営責任者)は海外メディアの取材に対し、自主開発のコロナワクチン「克爾来福(CoronaVac)」を従業員とその家族の約90%が接種したことを明らかにした。尹CEO自身も接種を受けたという。同ワクチンの副作用は疲労感や発熱、疼痛などで、大半は程度が軽かったと説明している。
 前出の2社のコロナワクチンは、北京で開催中の「2020年中国国際サービス貿易交易会(CIFTIS)」に展示されている。両社を合わせた年産能力は6億剤。科興控股生物技術は今冬、または来春の販売許可取得を目指している。
 国営メディアの新華社によると、7月に緊急使用プログラム向けに2つのワクチン候補を承認。ただ、承認されたワクチンの詳細や何人に投与されたかについて、これまで公式な発表はなかった。


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