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  ニュース     2020/09/08 18:59

中国:米ビヨンド・ミート、浙江省に「人工肉」工場建設へ 無料記事

【亜州ビジネス編集部】植物由来の「人工肉」メーカー、米ビヨンド・ミート(BYND/NASDAQ)は8日、中国浙江省に工場を新設する計画を発表した。中国子会社がこのほど、浙江省嘉興経済技術開発区と工場建設に関する契約を締結。向こう数カ月以内に試験生産を開始し、2021年初めにはフル稼働する計画という。成長余地の大きい中国市場の開拓を加速させるため、現地での生産体制整備を急ぐ。
 具体的な生産規模は明らかにされていないが、牛肉、豚肉、鶏肉などの人工肉生産ラインを2カ所建設する計画。重要な消費市場である上海とのアクセスが良好な浙江省嘉興経済技術開発区に工場を構えることで、中国での売り込みを強化する考えだ。
 ビヨンド・ミートによると、世界的な人工肉メーカーで中国に生産拠点を設置するのは同社が初めて。競合する米インポッシブル・フーズに先駆けて、中国での生産体制を構築する。
 中国は世界の食肉消費の約3割を占める重要な市場。新型コロナウイルスの流行で米国の外食向け供給が影響を受けていることもあり、ビヨンド・ミート、インポッシブル・フーズの両社は中国市場の開拓に注力していく構えだ。なお、ビヨンド・ミートは7月、阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)傘下の宅配スーパー「盒馬鮮生(Hema Fresh)」が同社製品の取り扱いを開始すると発表している。
 ヘルシー志向の広がりなどを追い風に、中国でも人工肉が注目を集めている。Markets and Marketsの報告によれば、世界の人工肉市場は年率平均15.0%のペースで拡大を続ける見込み。市場規模は2025年には279億米ドル(約3兆円)に達し、19年の121億米ドルから急拡大する見通しだ。アジア太平洋エリアでは、中国が市場の成長を主導するとみられている。


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