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  ニュース     2020/08/27 19:32

小米は4〜6月利益倍増、スマホ苦戦も家電事業が好調(詳報) 無料記事

【亜州ビジネス編集部】 中国スマートフォン大手の小米集団(シャオミ・コーポレーション:1810/HK)は26日引け後、2020年第2四半期(4〜6月)の業績を発表し、純利益が前年同期比130.4%増の44億9812万人民元(約691億円、希薄化後EPS:0.183人民元)に拡大したと報告した。大幅増益は保有株式に絡む評価益23億6620万人民元を計上したことによるもの。特殊要因を除く調整後(非GAAP)ベースでは7.2%減益だったが、市場予想(35%減益)より小幅な下げにとどまっている。売上高は3.1%増の535億3780万人民元に伸びた。
 売上高の増加には、IoT・ライフスタイル製品、インターネットサービスの両部門が貢献。うちスマートテレビやウェアラブルデバイス、ノートパソコンなどを扱うIoT・ライフスタイル製品部門は、売上高が2.1%増の152億5290万人民元に伸びた。ロボット掃除機などの需要が拡大している。また、スマートテレビの出荷数は前年同期を上回る280万台に達し、6四半期連続で国内出荷数トップを維持した。
 オンライン広告やゲームを含むネットサービス部門は、売上高が29.0%増の59億760万人民元に拡大。アンドロイドをベースにしたカスタムROM「MIUI(ミーユーアイ)」の月間アクティブユーザーは20年6月に3億4350万人に達し、前年同月比で23.3%増加した。
 一方、主力のスマホ部門は売上高が1.2%減の316億2750万人民元に縮小。海外での新型コロナウイルス流行が響いた。出荷数は11.8%減の2830万台に下向いている。ただ、平均単価は11.8%高の1116.3人民元に上昇した。
 全体の粗利益率は14.0→14.4%(↑0.4ポイント)に改善。スマホ部門が8.1→7.2%(↓0.9ポイント)、ネットサービス部門が65.6→60.3%(↓5.3ポイント)に低下したものの、IoT・ライフスタイル製品が11.2→11.4%(↑0.2ポイント)に上昇した。
 エリア別では、引き続き海外での成長が目立つ。海外売上高は10.0%増の240億2861万人民元に達し、全体に占める比率は42.1→44.9%(↑2.8ポイント)に拡大した(中国では2.0%減収)。50カ国・地域でスマホ出荷数の上位5位圏に入っている(カナリス調べ)。うちインドでは、12四半期連続でシェアトップを維持した(IDC調べ)。
 6月中間期ベースでは、純利益が前年同期比31.2%増の66億6164万人民元(希薄化後EPS:0.271人民元)に拡大。売上高は7.9%増の1032億3997万人民元だった。
 小米はスマホを主力製品とするほか、スマートテレビ、ノートパソコン、AIスピーカー、スマートルーターなどのIoT・ライフスタイル製品を扱う。従来はオンライン販売を中心としていたが、近年は実店舗の設置に注力。オンライン、オフラインを融合させた「新小売」戦略を展開する。主力のスマホでは、世界と中国でともにシェア4位(19年、IDC調べ)。


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