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  ニュース     2020/08/20 18:59

中国:指標金利「LPR」、8月は4カ月連続で据え置き 無料記事

 中国人民銀行(中央銀行)は20日、銀行貸し出しの新たな指標となる最優遇貸出金利「ローンプライムレート(LPR)」の1年物を3.85%に据え置いた。据え置きは4カ月連続。住宅ローン金利の指標となる5年物LPRについても、前月と同じ4.65%を維持している。市場の事前予想ではいずれも据え置きが見込まれており、想定通りの結果となった。
 LPRは昨年8月から公表が開始され(毎月20日に発表)、今回で1周年を迎えた。うち5年物LPRは1年間で4.85→4.65%に低下している。現地メディアによれば、100万人民元の30年住宅ローンで試算すると、毎月の返済額は120人民元(約1800円)余り減少した格好。足元では据え置きが続いているものの、人民銀の低金利誘導スタンスを示唆している。
 中国国営テレビによると、国務院(内閣に相当)は今月17日、貸出金利を低水準に誘導する方針を表明。マクロ政策はよりターゲットを絞ったものにし、潤沢な流動性を維持する考えを示した。
 LPRは人民銀が2019年8月から公表を開始(毎月20日に発表)。従来のLPR算出方法を見直し、人民銀による市中銀行向けの貸し出し「中期貸出ファシリティ(MLF)」の金利に緩やかに連動するようにした。うち1年物LPRは「実質的な政策金利」とも呼ばれ、制度の見直し以降、19年8月、9月、11月、20年2月、4月の計5回引き下げられている。中でも今年4月の引き下げ幅は0.20ポイントに達し、新LPR導入後の2019年8月以降で最大となった。


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