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  ニュース     2019/10/23 18:59

中国が米国産大豆に「免税輸入枠」設定か、1000万トン規模 無料記事

 中国が米国産大豆に関し、1000万トン規模の免税輸入枠を設定したもようだ。国家発展改革委員会が開いた会議で通知したもの。国有企業や民営企業、中国国内に工場を持つ海外の主要商社を対象に、免税での輸入枠を割り当てたという。外電が22日、消息筋情報として伝えた。

 米中両国は今月11日にワシントンで開いた通商問題に関する閣僚級協議で、「第1段階」の部分合意に達した。米国側の発表によると、「農業、為替などの特定分野で、暫定的かつ部分的な合意に達した」という。両国は現在、合意文書の作成を進めており、米国は11月のアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議での文書署名を目指している。

 中国の大豆需要は毎年平均1億1000万トン。うち自国生産は1600万トンに過ぎず、残り9割は海外輸入に頼ってきた経緯がある。2019年の国内消費は2.2%増の1億700万トンが予想された。うち圧搾は1.7%増の9007万トンに上ると予測されている。

 中国の大豆輸入量は17年をピークに減少傾向にある。18年の海外輸入量は前年比で7.85%の減少。今年第1四半期の減少傾向が持続し、前年同期比14.4%減の1675万トンに落ち込んだ。中国による米国産大豆の輸入量は、18年通年で1664万トンにまで縮小。輸入全体に占める比率は、前年比で20ポイント近く低い18.9%にまで低下した。半面、南米からの調達を拡大。ブラジル産の比率について、輸入量全体の53.3%から75.1%にまで21.8ポイントも高めた。

 一方、国内では増産を奨励している。中国農業農村部は今年初め、「大豆振興計画実施案」を公布。東北、黄淮海、西南の各地域で増産に取り組む方針を示した。作付面積を引き上げる予定。19年の作付面積について、前年比で1000万ムー(約6667平方Km)拡大すると定めた。作付の総面積に関しては、20年の1億4000万ムー、22年の1億5000万ムーを目指す。


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